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Vol.28 風
今は2月。バンクーバーも日本も冬だけど、やっぱりいろんな違いがある。
その中でも、「風」の違いは無視できない。
日本のこの時期は北風がツラい。歌にもあるように「ピューピュー」と吹く北風に砂ぼこりが運ばれてきて、目にはいると、そりゃー痛いもんだ。強風の向かい風に自転車を走らすと、進んでいないような錯覚さえ覚える。テニスなんてすると、そりゃもうヒドイもんになる。
一方バンクーバーはというと、驚くほど無風。年中通してとても穏やか。北風だけでなく春一番も台風もないのだ。日本のような荒くれ北風が吹くことは非常にまれ。だからたまに強風が吹くと、すぐに多くの木々が倒れたり、電線が切れたり、信号が止まったりで大騒ぎになる。電線にぶら下がる古いタイプの信号機は、枯葉のようにひらひらと舞ってしまって、今にも頭上に落っこちてきそうになるのだ。逆にいうと、日本の建造物や木々は強風には非常に強いことに気が付く。ちょっとやそっとの風じゃびくともしないもんね。
風が無いと、とても穏やかで生活しやすい。お年寄りなどには間違いなく良いと思う。
でも、なんか物足りない気もするんだよね。凧揚げが見れないからってわけじゃないよ。なんというか、平穏すぎるというか…。
不謹慎だけど、子供の頃に台風が来ると妙にワクワクしたもんだ。強風や豪雨が雨戸を叩く音に興奮していた。天気図で台風マークが関東に近づくと、学校が休みなるかもしれないなーなんて期待していた。
生活しやすいんだから、素直に喜べば良いのだけど…。ちょっとしたスリルを欲しがるのも人間だよね。
2002年2月
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